46.外国人は日本の不動産を相続できる?

公開日:2021年05月14日

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「外国人でも不動産相続はできるのだろうか。」

 

外国人でも不動産相続ができるのかは、きちんと知っておく必要がありますよね。

そこで今回は、外国籍の相続人の相続権や外国籍の相続人は日本の不動産を受け取れるのか紹介します。

外国籍の相続人の相続権について解説!

配偶者など相続人の中で、外国籍がいる場合の相続権はどうなるのか気になりますよね。

この場合のように、外国と何かしら関わることを渉外相続と言います。

これは、それぞれの国で概念が異なり、財産全てを被相続人の国で決めるという考え方の国と、遺産の種類によって拠り所とする国の法律が異なるという考え方の国があります。

 

日本においては前者を採用しており、被相続人が日本人なら、日本の法律で相続が行われます。

つまり、相続人の国は全く関係なく、外国籍の相続人に対しても日本の相続人と同等の権利や義務があります。

 

また、結婚後に在留資格が取れず、短期ビザ更新をし続けづけている方もいますが、その場合も日本の法律に従って行われます。

さらに遺言に関しても、日本では「遺言の成立は、成立時の遺言者の本国の法による」とされています。

そのため、日本人が遺言書を書く場合は、日本の法律に従って作る必要があります。

外国籍の相続人は日本の不動産を受け取れるのか?

相続に関しての準拠法がどの国に関してのものでも、日本の不動産を相続するには、日本の法務局で相続登記の手続きをする必要があります。

これは、この手続きをしなければ、第三者に所有する権利を主張できないことがあるためです。

具体的に不動産登記に必要なものを紹介します。

 

日本人の場合は、相続関係を明らかにするために被相続人や相続人の戸籍謄本や住民票、遺産分割協議書などが必要となります。

ただし、外国人であれば戸籍制度が無いところもあるので、他の証明書を取得する必要があります。

戸籍謄本や住民票の代わりとして、以下の4つを集めましょう。

 

1つ目は、出生証明書です。

これは、日本で被相続人が生まれた事実を示すものです。

 

2つ目は、婚姻証明書です。

これは、被相続人が今の配偶者と結婚したことを示すものです。

日本で籍を入れた場合は、日本の戸籍に入籍の事実が書かれています。

 

3つ目は、死亡証明書です。

これは、本国で、被相続人が死亡したことを証明してもらう書類です。

 

4つ目は、宣誓供述書です。

これは、自分が実際に経験した事実や、現在の自分の意思表示を、公証人の面前で、真実であると宣誓し、公証人から認証を受けた証書のことを言います。

また、これらは外国語で作られるため、法務局で相続登記を行う際は、訳文が必要です。

まとめ

外国籍の相続人の相続権や外国籍の相続人は日本の不動産を受け取れるのかについて解説しました。

不動産売却に関してわからないことは、ぜひ当社にご相談ください。

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