離婚後の財産分与の請求期限と注意点

公開日:2022年03月28日

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不動産ブログにそぐわない「離婚」の二文字。

しかし不動産と離婚。結構関係があるのです。

財産の中で金額的な部分で大きな割合を占めているのが、不動産!

冷静に協議離婚をした場合でも、数年後に財産分与で揉める人もいるようです。

離婚にまつわるお金の問題は裁判が必要になったり、精神的にも金銭的にも大きな負担がかかってしまいます。

面倒が起きる前に、対処をしておいたほうが賢明かもしれません。

今回は、離婚後の財産分与の請求期限と注意点について解説をします。

□離婚後の財産分与の請求期限はいつまで?

離婚後の財産分与の請求期限は2年です。財産分与に時効はありませんが、除斥(じょせき)期間が設けられています。

「どういう意味?」と思われますよね。詳しく解説をします。

 

時効:時間の経過によって権利が取得(取得時効)や消滅(消滅時効)をする制度

除斥期間:一定の期間が過ぎることで自然に権利が消滅する制度

 

除斥期間には、時効のような中断が設けられていません。

つまり、除斥期間として定められている2年のうちに財産分与を請求しないと権利は消滅します。

 

権利が消滅すると、例え裁判を起こしたとしても財産分与は請求できませんので注意が必要となります。(ただし元配偶者が任意で支払うと言えば、財産分与が可能です。)

□離婚後の財産分与の注意点

主に不動産関連の財産分与で、トラブルになる主な例を紹介します。

財産分与を協議するときは次の4つに注意をしてください。

<家の名義を変更せずに起こるトラブル>

家の名義変更の登記手続きは、「財産分与する人」と「受ける人」の双方による手続きが必要です。

財産分与の協議で取得した家の登記変更をしないと、後にトラブルへ発展します。

離婚から数年後、家の売却を決めたが名義が元配偶者のままだったので取引ができないといったようなトラブルです。

元配偶者に連絡を取り手続きをしなければ家の処分はできません。

離婚から年月が経過し、連絡が取ないといったことも起こり得るので注意が必要です。

<住宅ローンの支払いによるトラブル>

住宅ローンの支払いを約束していたのに、元配偶者が逃げてしまうといったケースも想定しておいたほうが良いでしょう

住宅ローンの支払いが滞れば、家が競売にかけられ引っ越しを余儀なくされます。

口約束だけでは不十分です。

トラブルを回避するためにも「公正証書」を作成しておきましょう。

 

<住宅ローンの連帯保証人でトラブル>

住宅ローンの連帯保証人でトラブルが発生する場合もあります。

実際にあった事例を紹介します。

Aさんは住宅ローンの名義が元配偶者だったので、家の分与はすべて諦めました。

しかし、しばらく経って元配偶者が住宅ローンの支払いを滞ったためにAさんの元へ請求がきました。

Aさんは住宅ローンの連帯保証人であることを忘れていたのです。

このようなケースにならないためにも、住宅ローン名義だけではなく、連帯保証人にも注意をしましょう。

<マイナスの財産分与の理解不足でトラブル>

こちらは、不動産とは直接関係ありませんが、知っておいてもらいたい事項です。

それはマイナスの財産分与の知識がなく損をする人が多くいるということです。

マイナスの財産も分与の対象ですが、個人的に作ったギャンブルなどの借金は、分与の対象ではありません。

それを知らずに「借金があるから」と言われ、分与するべきではないマイナスを受け、受取額が少なくなる人もいます。

マイナス財産がある場合は、理由を明確にしておきましょう。

□まとめ

今回は、財産分与の期限と注意点について解説しました。

財産分与の期限は2年以内です。

また、家や住宅ローンの名義によるトラブルが見られますので、注意をしてください。

離婚時は冷静な判断が難しいかもしれませんので、いったん落ち着いてからでも大丈夫です。

ただし、遅くとも2年以内に協議と手続きを完了させておきましょう。

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